「生涯現役社会」とは、誰もが生涯にわたり健やかで自立した生活を送りながら、
目的を持ってイキイキと活動し、長寿による豊かさを実感できる社会です。
老若男女すべての人が世代を超えて互いに尊重し合い、
社会を支える一員として参加する多世代共生社会なのです。
年金支給開始年齢が引き上げられ、私たちが老後を迎える頃には、
もはや「年金生活」という言葉は死後になり、その代わり「生涯現役」という生き方が主流になるでしょう。
少子高齢化が進む中、社会を支える現役世代は減少しており、社会保障費が増加したり、
社会の活力が低下するのではないかと懸念されています。
このような社会においてこそ、高齢者が長年培った知識や経験、技術を活かし、
社会を支える一員として生涯現役で活躍し続けることが求めらているのです。
生涯現役の心意気で過ごすことにより、社会を支えるだけでなく、
毎日の生活にの充実感、満足感が生まれ、
さらなる活動への原動力になり心豊かな質の高い生活を送ることができるのです。
では、定年後も働きたいという方の雇用情勢はどうなっているのでしょう…
65歳まで働くことを希望する労働者を継続雇用する法律”改正高齢者雇用安定法”の施行に伴い、
定年延長をしたり、契約社員や短時間社員として雇用継続する企業が増えているようです。
年金の受給開始年齢が、より厳しくなる今後はさらに増えることが予想されます。
厚生労働省の調査によると、既存の会社で雇用延長される労働者が増加している反面、
現役として復帰を求めている人が就職できない率が高くなっています。
しかし、豊富な社会経験としっかりした技能を持った高齢者がイキイキと働ける環境を整えていくことは、
企業の活力を維持向上させ、後に続く現役世代の目標ともなるため企業経営には有益な施策といえるでしょう。
真珠の販売で世界一のシェアを誇る株式会社ミキモトの創業者 御木本 幸吉氏
世界ではじめて真珠の養殖に成功。
国内外で養殖真珠の販売事業を拡大し「真珠王」と呼ばれた。
明治天皇が伊勢神宮へ行幸したおり、「世界中の女性を真珠で飾ってごらんにいれます」
と明治天皇に拝謁し、大衆の宝飾品にしたいという御木本の決意を示した。
生涯現役で真珠の研究を続け、事業を拡大するためには健康で長寿でなければならないと思い、
食事や生活習慣にも人一倍気を遣った。
96歳で亡くなる日、御木本氏は「人間は、なんかせにゃいかん」と孫に言い聞かせながら
英語を勉強していた。
そして、「ああくたびれた」と立ち上がり、倒れると、静かに息をひきとったという。
生涯現役を貫く為には生き甲斐を持って生きること、仕事そのものを楽しむことなど、
5年、10年先のビジョンをしっかり持ち、ミッションを続けることが大切なのでしょう!
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