工場で働くというと、
人間関係に縛られず流れ作業をモクモクとこなすイメージがあるかも知れません。
ですが本当のところはどうなのでしょう。
工場の規模や種類によりますが、
まずは朝礼で一日の作業工程を確認する事。
これは必ずと言って良い程行います。
その後にグループ毎に分担などの打ち合わせをする事もあるでしょう。
そこから作業のスタートです。
作業工程や日程の急な変更やトラブルが発生しなければ
コミュニケーションを取る事なく進んで行きます。
正確に同じ製品を作る事が求められる能力であり、人を相手にする訳ではないので
設備や機械を正しく使う事の方が重要という見方もあります。
しかしイレギュラーな事が起こった場合は、やはりコミュニケーションは必要不可欠です。
また作業開始時や休憩の合図をする前にコミュニケーションを取ることもあります。
工場ワークは一般的な職種に比べるとコミュニケーション能力が必要とされる事は少ない傾向にありますが、
生産性を高める為や居心地の良い環境の中で働く為には最小限必要になるでしょう。
ひとつの場所で働くことで安心と安定を手に入れるのも魅力的です。
工場の場合はどうなのでしょう。
例えば
長く働き少しずつ評価を受け管理職に就く事もあるかもしれません。
まずはグループリーダーとして活躍するくらいを目指してみましょう。
役職に応じて手当てを頂けるようになると収入の増加が見込まれ
モチベーションアップになり
一生の仕事にと考える事も可能です。
またその仕事自体にも魅力がなければなりません。
何の為にやっているのか分からないようでは継続する事は難しいです。
自分が携わっている製品がどこでどんな人の役に立っているか、
それを知り使命を感じられれば何よりですし、
一生働けるかどうかの判断材料となるでしょう。
宮城県気仙沼市の海に面した高台にある工場。
世界に誇れる技術を持ち、多くの有名人が愛用していると言われ、
今注目を集めているデニムメーカー「オイカワデニム」
社員20名程の小さな町工場ではあるが高い技術力に大手メーカーも舌を巻く。
縫製に使用する糸にもかなりのこだわりを持ち耐久性も抜群。
アメリカで20年ほど寝かせていた生地を使って、
501本の「リーバイス501」を製造したのもこの工場。
「オイカワデニム」が注目されるようになったのは、
東日本大震災による津波により大きな被害に見舞われた後の事。
倉庫が流されてジーンズも流失してしまったが、
ドロドロのヘドロの中から一本の糸もほつれない状態で見つかり、
まさに奇跡のデニムと言われ話題になったのです。
バブル崩壊後の仕事が激減した時、
縫製の難易度が高いと言われる防衛庁の迷彩服を手掛け、
採算的にもギリギリの中ではあったが、技術力を付けられたのだと言う。
この時の踏ん張りが原点となり、デニムが縫えるようになったそうだ。
「企業秘密なんて、何にもないんです。とにかく一所懸命、
一針ずつ丁寧に仕事を積み重ねてきたんです。」と及川社長。
またそこで働く従業員も
「一流のデニムを縫っているんだから、ひとりずつが一流になるように」
「誇りを持って一針ずつ一針ずつ、つないでいこう」
との高い意識を持って取り組んでいます。
「メイド・イン・ジャパン」の技術はどこにも負けない!
そんな意地を見せてくれた「オイカワデニム」の今後に更に注目したいですね。
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