「急募求人」は、当然ながら「今すぐにでも人材の補充がしたい！」という願いが込められた求人ですので、求人する側も急いでいます。つまり裏を返せば「すぐに採用活動を終わらせたい」という事でもありますので、「けっこう条件がいいな。でもまあ、後で応募すればいっか。」などと呑気に構えていると、翌日には募集が締め切られていた・・・などということになり、後悔してしまうかもしれません。

求職活動全体に言えますが、特に「急募求人」では、ポイントは「思い立ったらすぐ行動」することです。その積み重ねが確実にチャンスを掴む最大のコツなのです。

とにかく「数をこなすこと」、これは求職活動を成功させるために必要不可欠な条件です。良く聞く話では「不採用のお知らせでいちいち傷つきたくないから・・・」というものがありますが、これはもったいない！せっかくのチャンスをみすみす他の人に取られてしまっているかもしれない、そう思いませんか？宝くじのＣＭで「買った人しか当たらない」という名台詞がありますが、求職活動も同じく「応募した人しか受からない」ですよね。まずスタートラインに立つ。そして傷つくことを過度に恐れない。

心惹かれる「急募求人」には、遠慮せずどんどん応募してみましょう。

これは特に、有名企業・大手企業への転職を目指すエリートが陥りがちな落とし穴です。

「急募求人？そんなの眼中にないね。むしろ応募を避けてるよ。」

彼らにその理由を聞くと、様々な意見が出てきます。「常にぎりぎりの人員しか置かない、余裕の無い経営をしている会社だと思うから」「嫌な事が多い職場で、辞める人が多いってことじゃない？」

たしかにそのような場合もありますが、誤解である場合も非常に多く、上記のような人はとてももったいないことをしていると言えるでしょう。

例えば「急募求人」が出ているこんな例があります。

大手の会社では、社員をぎりぎりの人数で回すことも中小よりは少ないと思われがちですが、大手だからこそ受注がコンスタントに大量に入ってくる、という事情もあります。「急な欠員」というよりむしろ「慢性的な人材不足」を抱えている、と言っても良いでしょう。また、本社と関連会社で人事の取り扱いが異なる場合が多々あり、場合によっては「部署ごとでその時の必要人材を自由に募集する」という会社さえあるのです。実際に筆者はこの枠で大手企業の関連会社に入社した経験があります。

上記のように様々なパターンがある「急募求人」。是非、積極的な気持ちで見てみましょう。

理系の方には是非「急募求人」をチェックしていただきたいと思います。

なぜなら、専門職こそ欠員が出れば即「急募求人」を出さざるを得ず、応募する側にとっては「条件の良い仕事を探しやすい」というメリットがあるからです。

専門的な知識や技術が必要なことが多い、理系求人。その分、退職者が出ると簡単に補充ができづらい傾向にあります。長く勤めていれば、当然人生には様々な出来事があり、親の介護が必要になったり、病気にかかったり、配偶者の転勤に付いて行くことになったりする場合もあります。もちろんそういった求人は頻繁に出回っているものではありません。だからこそ、こまめに求人サイトをチェックして、長い時間をかけて自分に合った求人を探し出す必要があります。元々、求人絶対数が少ない分野であることが多いため、短期集中ではなかなかこういった求人を見つけ出すことは困難です。「なかなかいいのが出てこないな・・・」と思いつつも、毎週末１回は求人サイトを見たり、スカウトしてもらうための情報登録をしたり、我慢強く、細く長く、求職活動を続けるのが最大のコツです。

また、そのため、今の職場を辞めずに空いた時間で次を探すのがベスト。ふと急に来るから「急募求人」なのです。忙しくても合間を縫って、少しずつ時間を作りましょう。