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えないところで大活躍!知ればあたり前の日常へ感謝できるかも。
なたの隣に保守管理

保守とは正常な状態を保つこと。

管理とは施設をよい状態に維持すること。

 

保守管理はさまざまな所で行われています。

とはいえ、具体的にどのような仕事を行っているのか想像しにくいと思います。

 

建物の保守管理の具体例から、業務内容を確認していきましょう。

 

 

◇外部点検

外壁や通路、出入口、地盤など

 

◇内部点検

内装や雨漏り、機器類など

 

さらに細かく見ると、建築物にはいろいろな設備があります。

 

◇電気設備点検

ケーブルや変圧器、配電盤など

 

◇給排水設備点検

給水・配水管、水質など

 

◇消防設備

消火設備や避難誘導設備、火災報知機など

 

他にも保守管理しなければ生活や安全に影響が出るものがほとんどです。

 

例えば

・上下水道関連

・電気

・ガス

・通信

など。

 

このような施設は24時間365日問題なく動いてもらわないと困りますよね?

 

「保守管理」は私たちの身近で必ず行われているのです。

 

朝食作りに使った水道やガス・電気。

メールを送受信した携帯電話のための通信施設。

通勤のために乗ったバスや電車も、会社内のエレベーターもみんな保守点検の対象です。

 

一見地味で自分には縁がなさそうと思ってしまうかもしれませんが、

これ以上私たちの生活に必要とされている仕事を探すのは難しいかもしれませんね。

 


タリマエが消えることを想像すると……

現実問題として考えておかなければならないお話を2つします。

少し暗い話ですが、できれば最後まで読んでくださいね。

 

1つ目は財政が破綻してしまった都市、アメリカにあるデトロイトでの話です。

 

財政破綻後の同市では、さまざまな予算が不足し

公共サービスが軒並み低下。

基礎的なインフラも予算が確保できず、保守管理できない状態になりました。

 

結果の一部として街灯の4割が故障したまま放置、

夜に出歩くなど怖くてできないような状況になったほか

学校のような公共施設も次々と廃墟と化しました。

 

 

2つ目は今後の日本についてです。

 

日本は徐々に人口が減少する時代に突入しました。

同時に高齢化によって労働人口の割合が減っていく見通しです。

 

人口減少にはさまざまな弊害がありますが、

ひとつの問題として社会インフラの維持が挙げられます。

 

実は、今まさに高度成長期に造った橋や道路、建物などの

大切なインフラの寿命が尽きつつあるのです。

ところが一斉に建て直すわけにはいかないので、延命処置が求められます。

 

そのためには、細かな異常も見逃さない保守管理が肝心なのですが

財源のほか、人材不足が予想されています。

 

とくに地方では深刻な問題で、

今あるものが10年後20年後も必ず利用できる保障はありません。

 

あたり前のようにある物、使える物に対してどう感じましたか?

「つくって便利。後はノータッチでずっと使える。」というわけではないのです。

 

身の回りから使えるものが次々と無くなっていったら……

そう考えると、いかに大切な仕事であるかが想像できるはずです。

 


全・便利は一時にして成らず

最新技術を投入している物でも保守管理は必要です。

 

例えば最近注目されている自然エネルギー。

 

設置しておけば延々と発電を続けてくれるわけではありません。

 

太陽光発電では発電量を維持するために、

システムの性能を落とさないためとリスク回避のための保守管理が必須です。

 

実は太陽光パネルを製造するために使った電力以上を発電するには

20年ほどかかるとされています。それより前に壊れてしまってはエコではないのです。

 

具体的な保守管理は、

・パネルの汚れを落とす清掃

・太陽光を遮らないためにゴミや雑草の除去

・パネルを支える部品のサビや破損の修理

など、意外に地味なことを定期的に行います。

 

もちろん電気関係の部品もチェックします。

 

これらをやらないと発電量が落ちたり故障の原因になったりします。

 

一方で、

保守管理を減らすことによって予算削減を実現するべきという意見もあります。

保険に加入しておき、問題が起きてから対処すればよいという考え方です。

 

確率で言えば確かに物が壊れる可能性は少ないものです。

コストを押さえることができ、経済的には合理性があるのかもしれません。

 

しかし新幹線のように事故の無く高い信頼性が評価されているものは、

技術的なことに加えて丁寧な保守管理によるメンテナンスによっても

安全な運行が達成されているのです。

 

多少合理的ではなくても、安全性・信頼性をとる日本人の考え方は

華やかなもの、最先端のものにも活かされています。

 

どんなことでも、縁の下の力持ちの人たちがいるおかげで

安心・便利な暮らしができるのですね。

 

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